お久しぶりです。
風邪&研究会&学会コンボでやられていました。自分の風邪もしっかり診断して治療しましょう。
今回は2大巨頭のもう1つ、次の本です。
こちらの本も風邪を学び、風邪と風邪に見える重症疾患の見分け方を勉強する本です。
最近はインフルエンザも流行し、学級閉鎖も耳にしたことがあります。この時期だからこそ風邪をしっかり学びましょう。
こちらの本は最初に”かぜ”の分類から始まり、前半に説明の処方という風邪の患者にいかに説明することが大事か、説明の仕方の章があります。風邪に安易に抗菌薬を処方せず、いかに患者に満足して、また安全を担保する説明をすることはかぜ診療で最も大切なことかもしれませんよ。
それ以降は様々な型の”かぜ”に対し、それぞれの説明と診断、見逃したくない重症疾患、抗菌薬を使うべきか否か、具体的な処方例、説明の処方、漢方薬が説明されています。この本では説明の処方が特色であり、具体的な説明の仕方が学べます、また、漢方薬は基礎から学ぶと非常に使いにくいと感じることも多いかもしれませんが、この本では漢方薬の処方を簡単に分類し、明日からでもすぐに使える漢方薬、処方例が詳しくのっています。この本を読んでから麻黄湯、葛根湯、桂枝湯を使い分けて処方するようになりました。私は桂枝湯がよく効きます。。。
また、それぞれにAdvanced lectureのコーナーがあり、日常診療で疑問に思うこと、例えばかぜに抗菌薬ってどう?、抗菌薬を欲しがる患者にどう説明するか、などが学べます。私はとくにかぜ以外の薬物療法(うがいとかサプリとか)、sexual historyの聞き方、CRPの使い方(数回出てきます)が特に勉強になりました。余裕がない人は基本から勉強し、advanced lectureは気になるところだけ読むのもありかもしれません。
後半ではかぜと訴えてくるがかぜ以外のものが多く紹介されてきています。海外渡航関連の発熱などは見逃しやすいところかと思うので必読です。
また、最後には小児のかぜ、妊婦・授乳婦のかぜに対する対応、具体的な処方例ものっており、外来で困ってしまうことも多い患者層への対応もしっかりできるようになれます。
外来に1冊置いておくと、辞書的に有効に使える1冊ではないかと思います。
しかし、私がかぜ診療で初めて読んだ本で、かぜ診療が180度変わったと言っても過言ではない本です、ぜひ読んでみてください。
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