今回は院内、免疫不全患者の発熱を診る方、すなわちすべての医師におすすめな本です。
この本は毎年開催されているIDATENウインターセミナーを本としてまとめたものといっていいと思います。
IDATENのセミナーは3日間、レクリエーションなどもありながらみっちりと感染症に関して、感染症診療への熱い気持ちを持った方々が毎年行っているものです。
お忙しい先生方、目にしたことある先生方が一同に集い、講義されています。
それが本としてまとめられたものです。
一般的な市中感染症、肺炎や尿路感染症はある程度対応できるようになってきた方でも、入院中の発熱、免疫抑制がある患者の発熱は苦手で、苦手意識のある方も多いのではないでしょうか。でもついて離れられないものですよね。
例えば尿道カテーテル留置中が発熱した場合、そこが原因なのか(CAUTI)、無症候性細菌尿なのか非常に悩ましいです。発熱性好中球減少症はとりあえず血培とってセフェピムだけど、もっと診断に迫りたいと思いませんか?
この本ではそういった時にどういったアプローチをしていくかが学べます。文章も実況中継形式ですので読みやすいですよ!(なにせあの熱い講義を元にしていますからね)
以下目次を引用します。
1 入院患者の発熱へのアプローチ
2 敗血症へのアプローチ
3 外科術後患者の発熱へのアプローチ
4 尿道カテーテル留置中の発熱へのアプローチ
5 中心静脈カテーテル留置患者の発熱へのアプローチ
6 入院患者の下痢へのアプローチ
7 人工呼吸器管理患者の発熱へのアプローチ
8 免疫不全患者の発熱へのアプローチ
9 非専門医のための HIV 感染症へのアプローチ
10 糖尿病患者の発熱へのアプローチ
11 ステロイド投与患者の発熱へのアプローチ
12 腎不全・透析患者の発熱へのアプローチ
13 固形腫瘍患者の発熱へのアプローチ
14 好中球減少時の発熱へのアプローチ
15 カンジダ感染症の診断と治療
16 侵襲性アスペルギルス感染症の診断と治療
17 サイトメガロウイルス感染症の診断と治療
目次をみて一つでも気になるものがあれば読んでみてください。それぞれの章末のQ&Aも普段からの疑問に対する回答が載っていますので、おすすめです。
感染症に熱のある先生方からの講義を、感染症を勉強したい人たちが集まった状態で勉強できるあの環境、”熱”をぜひ感じ取っていただきたいです。
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セミナーはサマーとウインターあります、ぜひ興味のある方は参加してみてください。
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