内科勤務医として一生つきまとうもの、それは救急外来・当直かと思います。
初期研修医の方々にとっても一番不安なのではないでしょうか。
救急・当直を勉強する上で入門にうってつけの本です。
・1項目が10ページ以内にまとまっている
・4000円以下と安価
・時間外救急の心得から様々な症候、縫合、そしてマイナーエマージェンシーも網羅
この本は、救急・当直を学ぶ入り口としてうってつけの本だと考えます。この本を片手に救急当直をこなしていきました。
初期研修医になって一番はじめに悩むところは、症候学ではないでしょうか。
今まではある疾患の症状や検査、治療を学ぶことがメインだったと思いますが、実際の現場では例えば腹痛、意識障害など様々な症候で来られる患者を診察し、必要な検査を行い、鑑別を上げて診断をすることがメインとなり、そのギャップに戸惑うかもしれません。
その救急における症候学を学ぶ上で、特に本を読む暇がないという人にもおすすめです。
この本のおすすめは
・1つの症候がコンパクトに纏まっている
一つの症候に対し10ページ以内で情報がまとまっています。たくさん詳しく書いてある本は他にもあるとは思いますし、足りない部分もあるかもしれませんが、この本では必要最低限、最小限の内容がコンパクトに学べます。一つの症候ならば数分で読めてしまうと思います。
救急は実際の患者を診療し、その後の復習を繰り返すことで磨かれていきます。
この本であるならば救急の合間の少しの時間で読むことができるため、すぐにフィードバックし改善していくことができるのではないでしょうか。
また、症候だけでなく、帰すときの説明、医療過誤に巻き込まれないために、など実践的な内容が目白押しです。帰すときほど救急は難しいのです。
電子版のシリアルナンバーも付属するたスマホでも読めますよ。
・安い
税込み3780円で買えます。このボリュームでこの値段は医学書の中でも格安ではないでしょうか。
初期研修医の方々にも手にしやすいと思います。
・ 時間外救急の心得から様々な症候、縫合、そしてマイナーエマージェンシーも網羅
症候学以外にも時間外救急の心得10箇条やマイナーエマージェンシーへの対応もあります。
症候学を学ぶよりももっと大事なことは救急に望む上でどういう姿勢でいるべきかではないでしょうか。以下抜粋します。
「あなたは病院・医院の顔である」~halo effect~
「advanced triageを常に意識して対応すべし」
「死んでしまう病気から除外せよ」
「確定診断がつかなくても動けるようになるべし」
「見逃されやすいハイリスク疾患を知るべし」
「つじつまが合わないものは要注意」
「一人でがんばらない!助けを呼ぶのは患者のため」
「ハイリスク患者の対応にうまくなるべし」
「カルテ記載が我々を救う」
「コミュニケーション技術は最大の武器であり愛である」
また、救急をやっているうえで避けられない縫合や鼻出血、眼科救急、精巣救急などの対応も学べます。1冊で内科救急からマイナーエマージェンシーまで網羅している本は他にはないのではないでしょうか。
今回は救急のはじめの一歩としてこの本を紹介しました。救急の第一歩におすすめします。
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